鍼灸治療は局部的な痛みをとるだけではなく、女性特有の症状にも効果が高いものです。例えば、貧血や月経の乱れ・更年期障害、冷え性などに効くと言われています。妊娠中の女性の場合、化学療法などでは副作用が心配なこともありますが、その点で鍼灸治療は副作用や胎児への影響もないため、安心して受けられるものの一つです。むしろ妊娠中のむくみや悪阻(つわり)などに効果がありますし、不妊治療の選択肢の一つとして検討する人もいるようです。鍼灸治療のなかには「小児鍼」と呼ばれるものがあり、小学生までの子どもに使用される鍼があります。この小児鍼はさらに「接触鍼」という鍼先がかすかに触れるものと、「摩擦鍼」という肌を摩擦するタイプの二種類に分かれ、どちらも中まで刺さずに皮膚表面を刺激することで血行を促し、自律神経のバランスを整えていきます。これによって喘息や夜泣き・夜尿症などに効果があると言われています。また、この小児鍼は大人でも利用することが出来ますので、鍼灸を受けてみたいけれど鍼を刺すのが怖いという方にも適していると言えるでしょう。